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子宮頸がんワクチンの副反応問題が、なぜここまで長く続くのか ②1/1

子宮頸がんワクチンの副反応問題が、なぜここまで長く続くのか。その理由を海外の医療体制と比べて考えます。

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前回の記事では、子宮頸がんワクチンの副反応問題に関する調査の実態を記載しました。

前回の記事

2回目となる今回の記事では、子宮頸がんワクチンの副反応問題がここまで続くことになった理由について、掲載していきます。

副反応に対する問題が、何年も続く事態になってしまった理由は2つ考えられれる

ひとつは「報告体制が、医師の判断に委ねられている」ということ。
多彩な症状が出ていれば、医師も判断が難しい場合があります。

もうひとつは、「データの収集体制が整っていない」ことです。

誰が、どこで、ワクチンの接種を受けた」というデータは、予防接種対象として、市町村単位で管理されていますが、国レベルのデータベースとして管理ができていないのが現状です。

また、引っ越しなどの理由で、消息が掴めなくなってしまうのも避けられません。

厚生労働省は、調査不十分だったとして、新たな調査を今年秋頃に開始する構えを見せています。

その調査は、「ワクチンを接種したグループ」と、「接種していないグループ」とを分け、副反応を訴える人たちにどのくらい違いがでるか、明らかにする内容となる予定です。

アメリカにおける、ワクチンの副反応に対する仕組み

アメリカのジョージア州、アトランタにある疾病対策センター(CDC)では、新たなワクチンは、道の副反応を起こしうることを前提に、対処できる仕組みを整えています。

報告には医師を介さなければいけない日本とは違い、メールやFAXなどで、個人が国に直接報告できるようになっています。
また、IDを駆使して、引っ越しなどの問題にも対応します。

疾病対策センター・予防接種安全室のトム・シマブクロ次長は話します。

副作用をより正確に把握するためにしっかりと追跡することがとても重要なのだ。

アメリカには9つの医療法人が連携、940万人分の電子カルテからなるデータベースが構築されています。

そこでは疾患の内容や、予防接種の記録が閲覧できます。

報告により、想定外の副作用が疑われる場合。
この膨大なデータベ−スを活用し、ワクチンの接種と非接種群とを比べ、副反応の発症率を最短で導きだします。

つまり、いつでもワクチンの副反応を調べ、疫学調査ができる体制が整っているというわけです。

過去には、ロタシールドというワクチンが、腸の疾患である腸重積症の発症率をあげるとして、接種開始から4ヶ月で使用中止となった例もあります。

日本でも、見習うべき点は充分にあると考えられますが、体制強化はまだこれからなのでしょう。

アメリカの疾病対策センターの強み】

  • 個人から副反応の報告ができ、迅速な察知ができる。
  • いくつかの医療法人が連携。 ワクチンとの因果関係の科学的な分析ができるデータベースが構築されている。