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iPS細胞療法で作られた臓器は悪性ガンを発症する(第一回目)1/1

胎児の細胞を使った医療技術でノーベル賞を受賞し、世界中の人がその完成を待ちわびているiPS細胞移植療法。しかしこれはなぜ未完成のままなのか?その理由はiPSにある重大な欠陥とも言えるガン化にあった。

iPS細胞療法で作られた臓器は、ランダムで悪性ガンを発症する。

その理由を日本分子腫瘍マーカー研究会、工藤憲雄さんに伺った。

工藤さんは現状、世界で唯一のガンの転移・悪性化を決定づける「ガン転移腫瘍マーカー」(通称:ガン胎児増殖因子,以下、tMKと記載)を発見し、現在tMKに関する2件の特許を取得しているガン研究者である。


– メリパ

iPS細胞で作られた臓器が、悪性ガンを発症する理由についてお聞かせください。

– 工藤さん

まずは tMKが持つ特性をご説明しましょう。

tMKの特性は2つ。

① お腹の中の赤ちゃんの細胞を増殖させる。
② ガンが転移する絶対条件である「基底膜」を破壊し、そこに血管を形成する

です。

tMKは①の性質から、お腹の中で健康な赤ちゃんが形成されるためになくてはならないものです。

そして胎児の場合にのみ、母親の胎盤が tMKを制御してくれ、出産までにこれを消してくれています。それゆえに健康な赤ちゃんが形成され、誕生しているわけです。

tMKはヒトの初期化組織を成長させるもので、初期細胞に不可欠なものです。
tMKの発現なくして、我々は成体組織になりえません。

  • 初期化…受精卵からの胎児形成のこと

iPS細胞との関連性がここにあります。

iPS細胞は成体組織を初期化したもの、かい摘んで言うと、元は赤ちゃんの細胞です。

tMKは赤ちゃんの細胞増殖に欠かせない存在だと、先にお話ししました。
つまり、iPSで作られた臓器にはtMKが発現します。

iPSで作られた組織の場合、赤ちゃんの時のように制御してくれる存在(胎盤)がありませんので、それ自体が発ガン因子であるtMKが存在し続けることになります。

成体から作成した如何なる細胞も tMKが発現した場合、成体臓器組織 特異的 悪性腫瘍が即発生します。

肝臓を作れば、悪性の肝臓ガンを。
肺を作れば、悪性の肺ガンを。

です。

これが iPS細胞移植療法で作られた臓器が悪性ガンを発症する大まかな流れです。


– 未だクリアされていない重大な欠陥とも言えるiPSのガン化。

すると、キラーT細胞療法の研究を進めた理由もうなずける。これがiPS細胞療法が未だに確立してない最大の理由なのだ。

だがしかし、以前の記事でもご紹介した通り、tMKはガン表面への掲示がなされていない。
言うなればガンの転移・悪性化を決定づける隠れたスナイパーのような存在である。

そして、このスナイパーはお腹の中の赤ちゃんの形成を担うため、免疫からの攻撃を逃れることができる。

つまり、tMK自体に、オプシーボやキラーT細胞などの免疫療法はまったく効果がないのである。

工藤さんは最後に、

iPS細胞は成体組織を初期化したものです。

tMKの発現と消滅を厳密に制御している胎盤が捨てられた成体組織からのiPS細胞に、tMKが発現しないわけがありません。

と、付け加えた。

tMK(ガン転移遺伝子)は現状、2件の特許がとられているので、これについての書籍も出ていないが、ガン胎児増殖因子に関する研究資料は膨大にあり、その存在は徐々に知られつつある。

最近では 近藤さんのガンもどき論に対立している長尾和宏 医師が 2015年7月30日に発行した著書【長尾先生「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?絶対に後悔しないがん治療】で、tMKについて少し触れている。

tMKという本物のがんのマーカーになるかも知れない有力候補が論文発表されている。

早期から転移能力の有無を100%の精度で識別できる方法が一般化できたらそれこそ「ノーベル医学賞候補」だろう。

長尾先生「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?絶対に後悔しないがん治療(ブックマン社)

長尾医師の現段階での見解は、tMKは本物のガン転移腫瘍マーカーなのかも知れない。ただ、もしかしたらそれ以外の複数の因子が関係しているのではないか?というものである。

確かにその線はあるかも知れない。

このようなガンの転移、悪性化を決定づける因子は世界で現状、tMK以外に発見されていないのだから。

だが、研究が進むにつれ、だんだんとtMK以外にないのではないか?という雰囲気が漂う。

今確実なのは「tMKというガンの転移・悪性化に関わる現状、世界で唯一のガン転移腫瘍マーカーの存在が立証されている」ということなのだ。

tMK以外のガン転移遺伝子が存在するかどうか議論していても現段階では推測の域を出ず、確かな答えは誰も出せないだろう。

まずはtMKを標的にした分子標的薬の創薬。全てはそこからなのである。

written by 執事

次回もひきつづき、iPS細胞療法とtMKの関係、さらにはiPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥さんとのやり取りについてもご紹介していきます。

癌胎児増殖因子「truncated MidKine(tMK)

癌胎児増殖因子遺伝子プロモーター領域多型変異遺伝子型(特許第4300002号) 平成29年2月特許公開/ライセンス情報表示

癌胎児増殖因子特異的モノクローナル抗体(特許第3920556号)平成29年2月特許公開