ニュース

騙されないための「免疫療法(免疫細胞療法を含む)」のこと決定版 第二回目1/1

騙されないシリーズとして前回、分子標的薬のことを掲載した。第二回目となる今回は免疫療法(免疫細胞療法を含む)である。

blood-20745_640

ガンの薬物療法のこと。第一回目となった前回では抗ガン剤と分子標的薬について簡単に掲載しました。

第二回目となる今回は免疫療法について掲載していきます。


免疫療法(免疫細胞療法を含む)のこと


  • 免疫の種類

一言に免疫、と言っても自然免疫と、獲得免疫の2種類がある。

自然免疫

人が生来もっている病原菌やガン細胞と闘う力のこと。NK細胞、マクロファージなど。残念ながら、これだけでガンを食い止めることはできない。

獲得免疫

生物が学習して得た免疫のこと。T細胞、B細胞など。異物に対する情報を記憶し、再び病原体が現れた時は素早く対処するように働く。

「自然免疫」が、ヒトが生来もっているガンなどの病原体と戦う免疫のことであり、「獲得免疫」が学習能力をもった免疫のことである。

生体内においては、

自然免疫で対応できない場合、獲得免疫が動き出す、

というイメージをもっていただければお分かりいただけるかと思う。

 


ガン免疫療法の種類


今日ではたくさんのガン免疫療法があるが、これを大まかに分けるとこうなる。


【体内のガンに対する免疫応用を誘導する方式のもの】

  • サイトカイン
  • がんワクチン
  • 樹状細胞療法

など


【体外でガンを攻撃する物質や細胞を大量に培養し、体内に投与する方式のもの】

  • 腫瘍浸潤Tリンパ球療法
  • LAK、坑EGFR抗体、坑VEGF抗体

など


上記に共通することは、ガンを攻撃するものを増やすということ。

つまり、攻城のために攻撃する兵士を増やす治療法である。

こうしたガンに対する攻撃力を増強させる治療法が、これまでのガン免疫療法の形だった。

ちなみにこれらは、

免疫療法は効果が期待できない!

と、言われていた時代の治療法である。

ガン細胞も元は自分の組織なので、免疫療法では攻略は難しいのではないか?と考えられていた。


その最大の理由が、ガン細胞自体がもっている免疫から逃れようとする機構「免疫チェックポイント」の存在


ガンは「免疫チェックポイント」と呼ばれるメカニズムを利用して、自分に対する攻撃にブレーキをかけ、自己を守っている。

このメカニズムを具体的に掲載すると、

ガン細胞自体がもっている「PDL-1」と、リンパ球がもっている「PD-1」がくっつくと、プレーキがかかり、リンパ球がガン細胞を攻撃しなくなる

という様である。

つまり、ガンに対する攻撃性には車のようにアクセルとブレーキがあり、その攻撃性を調節しているメカニズムが「免疫チェックポイント」と呼ばれるものなのだ。

上記にいくつかの免疫療法を記載したが「効果がない」、と言われている最大の理由がこのメカニズムにある。

免疫チェックポイントの存在が、ブレーキとなってしまうからだ。

いくらアクセルを踏み込んでも、ブレーキが踏み込まれた状態では治療がうまく前に進むはずがない。


免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ)はここのブロック機構を阻害するもの


免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体)を投与することで、リンパ球が出している「PD-1」の働きを阻害し、ガン細胞に対する攻撃のブレーキをかけさせないようにする、

というのが、チェックポイント阻害薬の狙いである。

すると理論上、ガン細胞へ向けられる攻撃をフルにぶつけることが可能になる。

ただし、全員に効くわけではない。
チェックポイント阻害薬の効果があるのは、2、30%くらいと言われている(効果はガン細胞のPDL-1発現率に左右される)。

また、チェックポイント阻害薬には抗ガン剤ほどではないが、副作用も生じる。

チェックポイント阻害薬の副作用は 抗ガン剤に比べると頻度は低く、多くの人に起こるものではないが、起こった場合には重いという危険性がある。


【チェックポイント阻害薬の副作用】

  • 間質性肺臓炎
  • 重症筋無力症
  • 重度の下痢
  • 1型糖尿病
  • 肝機能や甲状腺、神経副腎の障害

など

ちなみに、免疫療法と言っても、中にはいかがわしいものがあるので注意しよう。

下記の悪徳商法 基準3点をクリアしている治療法を受けようか迷った時は、専門医へ相談することをオススメする。


【悪徳商法 基準3点(最新版)】


基準その① 健康保険が効かない高額治療

  • 1回 200万円くらいかかる免疫細胞療法など

基準その② 「効果があった」という患者さんの体験談がたくさん掲載されている

  • 科学的に根拠を掲載するものではなくて、あくまでも体験談をたくさん掲載している

基準その③ すべてのガンに効果があると掲載されている

先に記載したように、同じガン、例えば同じ肺ガンでも中身が違う。
故に、それぞれに効果がある薬が存在しているのだ。

すべてのガンに効果がある、なんてことは普通であれば言えない。


こうした点を全てクリアしている免疫細胞療法は、同じ名前をしていてもチェックポイント阻害薬などとは全くの別物である。

名前も似ているので混同しやすいが、免疫療法免疫細胞療法は、また別モノ。
長く研究されてきてはいるが、残念ながらあまり効果が認められていないのは、細胞を使った「免疫細胞療法」なのだ。

つまり、免疫細胞療法と冠されているのは、先で説明した免疫チェックポイントの機構がある限り、やっても想像するような効果は期待できないと思っていた方が無難である。

チェックポイント阻害薬など、一部のガンの2、30%に効果が出てきているのは、分子標的薬の免疫療法のことである。
また、免疫療法は単体ではなく併用することになると考えておこう。


そして、覚えておくべき重大な点が一つある。


最適治療と免疫療法を組み合わせることで、生存率が上昇するのではないか?

と期待されているが、ガンの転移・悪性化に関与する遺伝子、

ガン胎児増殖因子(tMK,短縮型ミッドカイン)」自体に、免疫療法は効果が期待できない。

ガン胎児増殖因子(tMK,短縮型ミッドカイン)

ガンの転移を決定づける唯一の「転移腫瘍マーカー」である。転移をおこす悪性上皮性腫瘍に共通して発現している。

ガン診断時にtMKの検査をすれば、そのガンがのちに転移をおこすかどうかを判断できる

ガン胎児増殖因子(tMK)についての概要


・ガンと胎児にのみ認められる因子。

「ガンと胎児にのみ認められる因子は存在しない」と以前までは思われていたが、今ではこうして存在が立証されている。


・転移をおこす悪性ガンで亡くなったガン患者さんの 90%に発現が認められる(残り10%は合併症によるもの)。

転移をおこさない良性ガンで認められた例は、一例も報告されていない。


・tMKはガン細胞の定義2つに該当する現状、唯一の「ガン転移腫瘍マーカー」である。
ガンが転移する絶対条件を、単独でクリアしている。

tMKはすべての健常胎児にも発現しているペプチドで、MHCクラス1分子を発現していない。

それ故にガン細胞表面への提示がなされず、オプジーボ、キラーT細胞などの免疫療法からの攻撃を免れている。

tMKの存在は、これまで特許知見であったため、腫瘍内科医でも知っている方はごく僅かであるが、一部の栄誉教授の中ではその存在は知られている。

杉村隆さん(元国立がんセンター総長:文化勲章受章)も、その中の一人である。

また、IPS細胞移植療法のガン化にも関与している。(tMKの初期化形成メカニズムにより)

ちなみにIPSのガン化は良性であると言われているが、あれはおそらくウソだろう。

ガン細胞は目に見えない。目に見えているのはただの細胞のかたまりなのだから。
IPSで発生しているガンが良性だなんて、どう判断できるというのか?
その判別方法を発見できているのなら、それこそノーベル賞ものである。

written by 執事

次回、免疫療法についてまだ続きます。

癌胎児増殖因子「truncated MidKine(tMK)

癌胎児増殖因子遺伝子プロモーター領域多型変異遺伝子型(特許第4300002号) 平成29年2月特許公開/ライセンス情報表示

癌胎児増殖因子特異的モノクローナル抗体(特許第3920556号)平成29年2月特許公開