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ガンの転移はステージ0でも起こっている、米公式より新しい知見が発表される1/1

『転移ガンの80%が初期に散らばったガン細胞に由来していて、すでに大きくなっているガンの腫瘍由来ではない』米公式より、転移ガンに関する最新知見が発表されています。

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研究者らはガンと診断される前でさえも、ガン細胞が他のカラダの器官に転移していることを発見しました

検査で腫瘍が見つかる前、またはガンがステージ0の段階でも既に転移を起している、
という研究結果が Cancer Research UKのチームより、ネイチャー誌(2016.12)に掲載されています。

Early dissemination seeds metastasis in breast cancer : Nature : Nature Research

この知見は、ガンは後期で増殖するという概念をひっくり返すものです。

  • 転移ガンの80%が初期に散らばったガン細胞(早期転移していたガン細胞)に由来していて、すでに大きくなっているガンの腫瘍由来ではないこと。
  • 原発腫瘍が認められない二次ガンの発症メカニズムの解明。そして、ガンの転移初期段階にアプローチすることの重要性を強調するものです。

Julio Aguirre-Ghiso教授(ニューヨーク,Icahn医学部血液学)は次のように言いました。

この研究はガンの早期発症(早期転移)のメカニズムについての知見を提供し、
原因不明の現象(二次ガン、またはオカルト癌の発症メカニズム)を明らかにする可能性がある。

転移は乳ガン症例における死因の大部分を占めます。

「転移」はやはり、ガン治療をする上で、最も重要なキーワードの一つです。

著者らは、報告されたメカニズムが、黒色腫および膵臓癌を含む、他のヒト癌における早期転移に適用できると考えています。

Cancer Research UKのサイエンスインフォメーションオフィサーである Justine Alford博士は、次のようにコメントし、転移ガンが起こっている女性に、より良い治療法を提供することができるようになるかも知れないと述べました。

転移についての考え方を、改めなければならないように感じている。

乳がんの生存率は過去40年間で2倍になっていますが、一部の患者はガンが既に広がっているため、治療が困難です。

この重要な初期研究は、特定のタイプの乳癌を有するマウスにおいて、このプロセスがいつ・どのように起こる可能性があるかを明らかにします。

Justine Alford博士

同様のプロセスが人においてどのように起こっているのか?調べるために、さらなる研究が必要です。

合わせて、遺伝子の改変された実験用マウス(810セット)を作成し、
DNA変化を把握しようとしたケンブリッジのサンガー研究所(Sanger Institute)のチーム

用意したマウスに黒色腫(皮膚癌)を注射し、肺に形成された腫瘍を調査したところ、
免疫系の制御に関わっていた癌の増殖・抑制のための23のDNAセクションまたは、遺伝子が発見されました。

「Spns2」と呼ばれる1つの遺伝子を治療標的とすることで、肺に広がる腫瘍が3/4減少した、という知見が得られています。

Spns2について

この知見は、癌の転移に関わる遺伝子の解明、
将来的には 転移癌の治療法に変化する可能性があります。

転移を起しているガンは治療するのが難しいので、このような転移ガンのメカニズム研究は必要不可欠です。

Cancer Research UK Dr. Justine Alford

Breast cancer symptoms and signs from Cancer Research related(4:55)

国内では、ガンが転移する絶対条件「基底膜」を破る tMKも発見されている

前を走るガン細胞を後ろから追いかけてるだけではやはり、活路は見出せません。
これからは既に出来ているガンに対する治療法ではなく、転移のメカニズムにアプローチするガンの転移治療を構築していく必要があります。

tMKの検出と阻止を担う抗体も既に作成されている現状、これの検査薬と、分子標的薬の創薬を希望する企業を募っています。

癌胎児増殖因子「truncated MidKine(tMK)

written by 執事