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免疫力を過信していませんか?免疫細胞について知ることで、ガン治療を見極めよう!1/1

ガン治療において、免疫という言葉がよく使用されています。免疫はもちろん大切な要素ですが、多くのガン患者さんがその効果を過信しすぎている気がします。正しい治療選択のためにも、免疫細胞というものを今一度知っておきましょう。

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我々人は皆、リンパの存在があるからこそ、体の隅々に栄養素を届けたり、免疫細胞などの抗体を産出できています。
リンパとは、我々に体中に張り巡らされている導管のネットワークのことです。

 

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リンパ解剖学

こうしてみると、身体全身を巡っている重要な部分だということがわかります。

リンパ、と一言に言ってもリンパ節、リンパ管、リンパ系、リンパ球、リンパ組織など、数多くの呼び名がありますが、その役割は大きく分けて、「免疫機能」と「運搬(排泄)機能」の二つです。

リンパの役割① 免役機能

毒物や異物の排除などを担う免疫細胞を産出する

リンパの役割② 運搬(排泄)機能

皮膚と内臓の老廃物や異物などを心臓の近くの静脈まで運ぶ

体に侵入した病原体の一部は「リンパ管」を流れていきますが、各所には免疫システムの防衛基地である「リンパ節」があり、病原体はここでせき止められます。

せき止められた病原体を攻撃するのが、「リンパ球」です。リンパ球は血管と通じてリンパ節を繰り返し巡回し、病原体の侵入に備えている頼もしい存在なのです。そのメカニズムを簡単にご紹介していきます。

病原体がリンパ節で見つかると…

  • リンパ球による免疫反応が始まります。

リンパ球は、標的の目印となる「抗原提示細胞」と呼ばれる細胞の力をかりて、病原体を見つけ、活性化し、病原体を攻撃するT細胞の支援や攻撃をおこないます。

これが、体の防御機構の一つである「免疫」と呼ばれるシステムです。

免疫の種類は2つ。

① 人が生来持っている「自然免疫」と ② リンパ球が中心になって作成する「獲得免疫」です。

①の自然免疫は初期防御
②の獲得免疫は後期防御だと思ってください。

自然免疫は学習能力がないので、侵入してきた全ての病原体に対して同じ技で対処します。

本能のままに敵を見つけては考えなしに攻撃を仕掛ける「野生児」をイメージいただくとお分かりいただけるかと思います。

なので、即効性に優れていますが、持続性はあまりなく、敵を排除できる力は決して良いとは言えません。

自然免疫の種類

NK細胞、大食細胞、好中球、インターフェロンなど

ガン治療におけるNK細胞療法に抗腫瘍効果があまり期待できないのは、それ自体が自然免疫であることと。そして、ガン細胞自身が免疫からの攻撃を避けるための「PDL-1機構」をもっているからです。

ガン細胞が持っている「PDL-1」と、リンパ球がもっている「PD-1」がくっつくと、プレーキがかかり、リンパ球はガン細胞を攻撃しなくなってしまいます。

このように自然免疫では治療効果が期待できないため、抗がん剤との併用治療が勧められているわけです。

NK細胞療法をやっているガンのクリニックに尋ねれば、完治や副作用の軽減に対するパーセンテージを聞くことができますが、それはNK細胞療法 単体での 治療効果ではなく、抗がん剤との併用治療での効果ということを念頭においてください。

単体では副作用の軽減くらいしか期待はできません。細胞を使って治療する「免疫細胞療法」と名のつくものは、次に掲載していく免疫療法とはまた別のものです。

長く研究されてきていていますが、残念ながら目立った抗腫瘍効果が得られていないのが免疫細胞療法です。
何百万も払って受ける治療ではないので、騙されないように注意してください。検索順位に惑わされない治療選択をしましょう。

自然免疫で対処できなかった場合、獲得免疫が動きだす

カラダに侵入してきた感染症や病原菌に対して、最初に自然免疫が対応し、その後獲得免疫が対応します

図式的にはこうなります。


【異物や病原菌に対する攻撃の流れ】

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獲得免疫反応を担うのは、T細胞やB細胞などのリンパ球です。それは次のような伝達経路で作成されています。


【異物や病原菌に対する情報伝達・経路】

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このように、獲得免疫の最大の特徴は、免疫学的な記憶能力があることです。

そして、獲得免疫の働きは2つ。

① 異物に対応できる抗体を産出する「体液性免疫」と、② 細胞自身が働く「細胞性免疫」です。

どちらも細菌やウイルスに対抗する手段だと思ってください。


① 「体液性免疫」は、病原体に対する抗体を産出し攻撃をしやすくしたり、情報を伝達したりします。
② 「細胞性免疫」は戦う細胞です。


この2つが協力しあうことで、様々な病原体に対応できるわけですね。

我々が病に打ち勝つとともに、健康で居続けるためには必要不可欠なシステムですが、キラーT細胞や、先にご紹介した「癌のPDL-1機構」をなくしてしまうオプジーボなどのチェックポイント阻害薬であれば、必ず高い効果が見込める、というわけではありません。

治療効果が少し上がるくらいの認識でちょうど良いのではないでしょうか。

ちなみにオブジーボの効果が見込めるのは20%くらいのガン患者さんだと言われています。また、中には危篤な副作用もありますので、過信は禁物です。

そしてもう一つの問題があります。
ガンの転移・発ガン因子であるガン胎児増殖因子(tMK)には免疫療法が効きません。

tMKの発現が認められないガンに対しては有効かも知れませんが、tMKにキラーT細胞、オブジーボなどのチェックポイント阻害剤を含む免疫療法は無意味です。

tMKは免疫細胞が攻撃指標とする「MHCクラス1分子」を細胞表面に発現していないからです。tMKは免疫から逃れることができるからこそ、胎児の細胞増殖に関与できます。

自分のガンにtMKが発現しているかどうかは、抗tMK検出抗体(特許2月破棄)で調べることができますが、特許取得者である工藤憲雄さんのガンビジネスにしたくないという意思から現状、創薬はされておりません。

製薬企業が何社か話をもちかけていましたが、すべて破談になっています。
なので、tMKを検出、ならびに抑制する抗体に関しては、実際のがん患者さんを対象とした検証がおこなわれた、というところで止まっています。

では、自分のガンにtMKが発現しているかどうか調べる術はないのか・・・?と、申しますと、そうでもありません。現状でも発現しているかどうかの予測は立ちます。

tMKの際立った特徴のひとつに、がんが転移する絶対条件である基底膜の分解(分解後、リンパの流れにガン細胞が乗り転移します)がありますので、転移をおこしているのであれば、そのガンにはほぼまちがいなくtMKが発現していると言えます。

そしてもうひとつ、例えば大腸炎になった後に大腸がんを発症したケースでも、tMKが発現している可能性は非常に高いです。

tMKの発現機構のひとつに、傷ついた組織の修復を担うMK(ミッドカイン)が発現する過程における塩基置換変異(エキソンスキッピング)があるからです。大腸炎を修復する過程においてtMKを発現した可能性が高いと考えられます。

それ自体が発ガン因子であり、転移因子でもあるtMKが発現している場合、胎児の段階であれば胎盤が制御してくれるので問題ありませんが、出生後の胎盤をもたない状況下であれば、自然に消滅することはありません。
先に記載したとおり、免疫の攻撃からも逃れているので、なんらかの要因でtMKが消されない限り、転移は止められない懸念があります。これも覚えておいて損はないでしょう。

リンパを活性化させる3つのキーワード

リンパを活性化させれば、免疫力が上がります。

リンパを活性化させる際に覚えておきたい3つのキーポイントは、「動く」「呼吸する」「刺激する」です。

まず、「動く」ですが、これはリンパが筋骨格系の運動中に活性化されるところに由来します。脚、腕、胴体の3点を動かすような運動を意識しましょう。

次に「呼吸する」ですが、リンパの活性化には「筋肉の動き」と「深い呼吸」が重要だからです。
ゆっくりとした動きの腹式呼吸ですね。これはいつでもできます。

1日何回か、ゆっくりと深〜い呼吸をしましょう。

最後「刺激する」は、摩擦やツボ押しなどのマッサージでリンパを刺激することです。

カラダを擦ったり、刺激することで蓄積した毒素を排出します。
一昔前にあった、乾布摩擦もリンパを刺激する方法の一つです。

あれは何のためにやるのか…?と、疑問に思っていた人も多いのではないでしょうか。
リンパにアプローチするためです。注意点として、肌の損傷を避けるために乾いたタオルなどで軽くブラッシングしましょう。

  • ※ 乾布摩擦をオススメしているわけではありません