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腸内細菌が与える子供の発達への影響(その3)恐るべし腸内フローラは母から子へ!1/1

前回、妊娠中の母胎の腸内環境が新生児に大きな影響を与えるかも知れないという話をしました。即ち、お母さんの腸内環境が、生まれて来る赤ちゃんの運命を大きく左右するかも知れないのです。

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おかあさんのおなかの中にいる赤ちゃんが受け取る栄養を作るのが…腸! 

当然ですが、環境の整った腸で作られる良質な燃料を供給されて育った子は、元気で賢い子になる可能性が高いです。
そればかりでなく、新生児の腸内環境をある程度決めるのもまた、母親の細菌たちだと見られるのです。

恐るべし腸内フローラ!

世の中、何を食べてもめったに下痢をしないという人もいれば、ただの一度も便秘など経験したことがないという人もいます。勿論、普段の食生活で下痢をすることもめったにありません。

その一方で、年がら年中便秘に苦しめられている人もいれば、下痢気味の人もいて、さらに、頻繁に便秘と下痢を繰り返している人は少なくないです。

この差はどうして生まれるのでしょうか?

下痢や便秘の要因には、病的なものもあれば、心的なものもあり、日常生活や食生活の乱れが影響していると見て間違いないでしょう。

が、それ以前に、前回出て来た「腸内フローラ」、これが大きく関わっているのです。

元々善玉菌が多く、優位に活動できるポジションに群れを作っていれば、さほど努力しなくても、下痢や便秘が続いたり、繰り返されることもありませんが、悪玉菌が最前線に陣取っているような構造になっているとすれば、条件は全く違ってきます。

ちょっと油断すれば、下痢や便秘を発症するでしょう。

そして、そこに日常生活の乱れや心的ストレスが加わると、慢性化してしまうという訳です。
それを考えると、腸内フローラがいかに重要で、時に恐ろしい存在かという事を感じずにはいられません。

腸内フローラは、母から子へと受け継がれる

良質な腸内フローラさえ形成出来れば、便秘症や下痢症で苦しめられる機会は一気に軽減出来るはずです。

ところが、前回の記事でも少し触れたように、この腸内フローラは乳児の頃に形成され、その後に基本構造が大きく変化することはありません

従って、慢性便秘や下痢を本格的に回避するためには、赤ん坊の時に手を打たなければならないのです。

当然、それは親の仕事という事になります。

そして、失敗すれば、後は致し方ありません。
ビフィズス菌のような乳酸菌を意識的に摂取し、善玉菌をひたすら増やすより他なくなってしまいます。

特に、自分が下痢や便秘で苦しんでおられる方なら、我が子にはなるべくそういう思いはさせたくないと思われるでしょう。
けれど、そんな親の愛情とは相反し、そういう短所的な体質は、とかく受け継がれがちです。

祖母も便秘症で、母も便秘症、そして私も便秘症という方は大勢いらっしゃいます。

  • しかし、これにはちゃんとした理由があるのです。

顔や性格と同様、腸内フローラは100人いれば100通りの構造があり、2人として全く同じ腸内フローラを持つ人はいません。

そういう意味では指紋のように、一つの個人を特定する材料にも十分なり得ると言えるでしょう。
が、腸内フローラは元来、母親から生まれて来た子供へと自然に受け継がれるものであって、母子が類似の構造を持つ腸内フローラを持っている確率は75%! 

即ち、100人いれば、75人までがお母さんの腸内環境に近い体質を持っているということです。
その一方で、父親と類似の腸内フローラを持つ子は殆ど皆無だと見られます。

お父さんにしてみれば、何とも不本意な話でしょうが、この数字にもまた、ちゃんとした理由があります。

そして、その理由が分かれば、腸内フローラが母から子へと受け継がれる確率が100%ではない理由も分かります。
そこで次回は、そんな驚きの腸内フローラ引き継ぎのからくりをご紹介しましょう。お楽しみに・・・!!

written by M.YAMAMOTO