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神経までいった虫歯でも削らずに治療できる歯科治療「3mix-mp法」1/1

前回は、神経に到達してしまっている重度の虫歯であっても、削らずに塗るだけで治療できるとして「ドックスベストセメント」なる歯の治療法をご紹介しました。

【前回の記事】

今回の記事では予告通り、「ドックスベストセメント」と同じく注目されている歯科治療、「3mix-mp法」をご紹介します。

「3mix-mp法」、ドックスベストセメントとの違い

「ドックスベストセメント」と「3mix-mp法」、
どちらも、削らずに虫歯部分に薬剤を詰めて歯の治療をおこなっていくところは同じですが、使用される薬剤の種類が違います。

米国で開発された「ドックスベストセメント」が、抗菌作用のあるものを使用するのに対し、国内の新潟大学が考案した「3mix-mp法」は3種類の抗生物質を使用します。

「3mix-mp法」で使用される3種類の抗生物質

  • メトロニタゾール
  • ミノサイクリン
  • シプロフロキサシン

これら3種類の抗生物質を混ぜて、虫歯部分に塗り、セメントでフタをするという治療方法です。

「3mix法」自体は、20年以上前から存在していた

こうした、薬剤を虫歯部分に詰めて治療する方法自体、国内で実はかなり前から存在していました。
最初に考案したのは、東京都豊島区:博愛歯科 院長、岩久正明先生です。

岩久先生は、従来の歯の神経をとる治療法において、神経をとってしまうと栄養がいき渡らなくなった歯の寿命が縮まってしまうことに着目していました。

先生がかつて、歯科医院がなかった佐渡ヶ島の子供達のために考案したのが、歯の神経を取らずに 薬剤を詰めて治療する「3mix法」です。

時は流れてその後、別の先生によって考案されたのが、現在おこなわれている「3mix-mp法」となります。

二つの治療法の違い、として「ドックスベストセメント」は、抗菌作用のあるものを使用した治療法であること
そして、「3mix-mp法」が、3種類の抗生物質を使用した治療法であることだ、と先に記載しました

もう一つ、違う点があります。

  • 国内における認可です。

日本国内の認可が取れていない「ドックスベストセメント」に対して、「3mix-mp法」は国内の認可が取れています。

これは、効果もさることながら、国内で、日本人が開発した歯の治療法であるということも、大きなアドバンテージになっているのでしょう。国がどちらの治療法を推したいかは、明白ですから。

虫歯を最小限に除去した後、薬剤を詰める

「3mix-mp法」は 虫歯を必要最小限に除去した後、神経を取らずに薬剤を詰めて治療する方法です。
虫歯を削りきる従来の治療法とは違い、歯科医には高い技術が求められます。

どの程度の虫歯までなら残していいのか?

混ぜる薬の量はどのくらいが適切なのか?

こうしたことを見抜ける経験も必要ですし、同じ効果を出し続けるには 混ぜて作った薬をその日のうちに消費してしまわなければなりません。

なので、「3mix-mp法」は認定医以外おこなってはならない、という制約があったりします。

「3mix-mp法」も「ドックスベストセメント」同様、いわいる痛みを発生させない治療法の一つなので、その注目度は正直高いです。その集客効果故に、残念な事態も起こっているわけで…

  • 偽の「3mix-mp法」がおこなわれている

「3mix-mp法」は 歯の象牙質や神経をつかず、虫歯になっている部分を無菌化し、虫歯を治していきます。

そもそも、歯の神経をそのままに、重度の虫歯を治療できることが「3mix-mp法」の核と呼べる強みです。
歯の神経を取ってしまわないことで、将来の歯の健康が保たれます。

「3mix-mp法」は、先で掲載したように、高い技術力が必要となってくる治療方法です。
その集客効果に惹かれ、「3mix-mp法」をうまくできない歯科医がおこなう事態が起きているわけです。

  • うまく治療できない歯科医がやりだすとどういうことになるのか?

「3mix-mp法」では、細菌に侵された象牙質や神経を削ることはしません。
エナメル質のみを削り、薬剤を置く場所を作るだけです。

これまで、虫歯を全て取り除くことに専念してきた歯科医は、これを削りすぎてしまうわけです。

新しい治療がうまくできないと、自分が従来やってきたやり方に戻っていきます。

すると、「3mix-mp法」をやったはずなのに、なぜか歯の神経が抜かれてしまっている…といった「変わった事態」が生じてきます。
これも、注目度が高い新しい治療方法が世に普及していかない理由の一つなので、「3mix-mp法」を受けたい方は、歯科医選びが大切なポイントになってきます。