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不整脈の早期感知から、病気を未然に防げるか?東京大学とドコモが新しいスマホアプリを開発1/1

脈の揺らぎを管理・記録するスマホアプリ「HearTily(ハーティリー)」がこの度、開発されました。成人(20歳以上)を対象に現在、このアプリを用いた不整脈と生活習慣病の関連性を解析するApple社のResearchKitを用いて、臨床研究が開始されています。

開発されたアプリ「HearTily」は、スマートフォンのカメラを活用して 脈を検知し、脈拍を定期的に収集することによって、脈の揺らぎを簡単に測定することができるアプリです。

初期の不整脈は一般的に、短い時間しか生じず、また数日に一回しか生じないため、健康診断時の心電図では捉えることが難しいものも多く存在します。

この臨床研究をおこなっているのは、東京大学と株式会社NTTドコモとの社会連携講座として設置された東京大学医学部附属病院 22世紀医療センター 健康空間情報学講座です。

アプリ開発の背景

脳梗塞を発症した患者のうち約3割は、心臓の異常動作を引き起こす不整脈のひとつです。

これは、「心房細動」により心臓の一部に血液が滞留し、それにより発生した血のかたまり「血栓」が、脳の太い血管に運ばれ詰まることが原因であるということが分かっています。

しかし、実際に脳梗塞になった患者のうち、事前に心房細動の疾患があると診断を受けていた方は 5割程度に留まります。

心房細動は、日本では 70万人以上に発生していると推定されていますが、一過性であったり、不定期に発生したりするため、日常生活の中で発見することは困難です。

脳梗塞の原因となりうる心房細動をはじめとする不整脈を、早期に発見することは、不整脈に起因する重篤な疾患の予防にもつながります。

東京大学医学部附属病院とNTTドコモが、2009年から共同で実施している社会連携講座「健康空間情報学」では、日常の中でより簡単に自分自身の脈拍の揺らぎを数値的にとらえ、自分自身で把握し管理するためのスマホアプリを開発しました。「HearTily」による臨床研究を開始しています。

発表内容

臨床研究(研究期間最長5年間)は、研究参加に同意した 20歳以上の日本在住の方が対象です。1年間継続して自身のデータを記録していただきます。

参加者は「HearTily」を用いて、利用開始時と終了時に 身長・体重などの基本情報と高血圧の有無などの既往歴や症状などを入力し、1日 1回(1分程度)脈拍を記録、1 ~ 2週間ごとに動悸の有無等の質問に回答していただきます。

Apple社が提供している「ヘルスケアアプリ」を経由して、計算された歩数等のデータを記録します。測定とデータの記録は参加者の任意です。

測定結果はグラフで表示され(図1)、参加者はこのグラフから脈のゆらぎを確認することができます。
アプリで計測した脈拍データは、利用開始時に登録したデータ(生活習慣病の有無など)とともに、日常生活の中で脈の揺らぎを調べ、不整脈(心房細動など)の発生傾向などを分析する研究データとして使用します。


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参加者から提供される、測定データ生活習慣情報簡単な病歴を大規模に収集・解析することによって、不整脈と生活習慣病の関連性を明らかにし、不整脈に起因する病気の予後の改善などへの応用に役立てていく方針です。

主な機能 :

  • 脈拍の測定
  • 脈拍の揺らぎ度表示
  • クラウドサーバーへのデータ格納
  • 専門医によるデータ閲覧機能

配信開始日 :2016年4月21日(無料配信)

対応OS :iOS 8.0以降

ダウンロード先 :

HearTilyを App Store で

本アプリによる臨床研究参加者の皆様へ :

本アプリで計測した心拍データは、利用開始時に登録したデータ(生活習慣病の有無など)とともに、生活の中で不整脈の発生傾向などを分析する研究データとして使用します。

そのため本アプリの利用開始時に、データの研究利用について利用者に承認いただく必要があります。


『出展』