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漢方薬を知ろう(第6回)西洋医学は副作用、東洋医学は好転反応!1/1

前回、漢方薬の長所と短所について考え、即効性に欠けるという短所は、必ずしも付帯する訳ではないという事が分かりました。ならば、もう一つの漢方薬のイメージである副作用がないというのはどうなのでしょうか?

西洋医学と東洋医学の副作用の受け取り方の違い

西洋薬の場合、効果も出やすい代わりに、副作用も出やすいという固定観念が、多くの日本人の間に定着しています。

そのため、風邪薬を飲んで眠くなったり、鎮痛剤を飲んで胃が痛くなると、即座に副作用だと考える訳です。

ならば、漢方薬を飲んで眠くなったり、胃痛に見舞われる事はないのか?と言えば、決してそういうわけではありません。
それどころか、服用した翌日から嘔吐や下痢を発症する人も少なくないのです。

  • さらに、発熱したり、発疹が出たり、体中が痛くなったりする場合もあります

ところが、そうした異変が起こった場合、西洋薬だと、処方した医師や医療機関に苦情を言う人が多いのに対し、漢方薬だと、それほど医師や薬剤師を攻めようとはしないという現実があります。

さらに、下痢をしても筋肉痛が生じても、めげずに飲み続ける人もいて、知らない人が見ればビックリされるでしょう。

実際問題、西洋薬と漢方薬におけるこの差は大きいと言わざるを得ませんが、服用する患者さん自身にこれだけの感覚の違いが出るには、いくつかの理由が考えられます。

何より大きな理由は、東洋医学界には西洋医学界にはない「好転反応(こうてんはんのう)」という言葉が存在する事です。

「好転反応」とは?

「好転反応」とは、身体が自らの治癒力で病気や体質を改善しようとする際に現れる様々な症状で、「瞑眩反応(めいけん反応)」とも呼ばれています。

最も分かりやすく言うと、便秘を解消するには、取りあえず体内の滞留便を全て排泄せねばなりませんので、そのために下痢を引き起こすというようなものです。

実際、西洋薬の便秘薬は、飲めば必ず下痢をし、それによって一時的に便秘を解消した事にするものです。

ただし、西洋薬による下痢は、あくまでも薬が直接腸に働きかけて引き起こしているもの。
漢方の場合は、体自らが指示を出し、引き起こしている現象であるというのが東洋医学の言い分です。

中国では昔から、“瞑眩せざればその病癒えず!”という見解が根強く残っている背景があります。

つまり、好転反応が出ることで改善に向かっているのだと言われているのです。

健康食品には好転反応はない

東洋医学の世界では、傷付いた細胞が新しく生まれ変わる時や体内の有害物質が排出される時、そして、血液やリンパの流れが活発になる時に「好転反応が現れる」と言われています。

特に最適な漢方を与えられた時の身体は、この好転反応により、治癒に向かっていることが確認出来るとも言えるでしょう。

毒素を含んだ便は下痢のように軟らかく悪臭が強かったり、同じく毒素を含んだ尿も異様な色と臭いを放ったりするからです。

  • が、昨今は、この好転反応という言葉を、健康食品業界が巧みに利用するようになっています。

つまり、副作用が出ても、「それは好転反応だから気にすることはない」などと言うのです。
しかし、基本的に健康食品の位置づけで販売されるものは薬ではありません

よって、効果が出なくても致し方がないのですが、副作用は勿論、好転反応が出てもいけないのです。

それをしっかりと認識し、身体に異常が現れた場合は、直ちに摂取を止める事が大切です。
そして、体調が回復しなければ、医療機関を受診するようにしましょう。

という事で、次回以降、この好転反応を踏まえた上で、漢方薬の副作用について深く考えていきたいと思います。

written by M.YAMAMOTO