ニュース

漢方薬を知ろう(その7)漢方薬の副作用で肝臓が危ないかも!!1/1

漢方薬は薬です。そのため、高い効果も期待出来る代わりに、副作用の危惧も十分含んでいます。という事で、まずはどのような副作用があるのか、比較的オーソドックスなものを軽くご紹介しておきましょう。

tea-1722309_640 (1)

欧米で続出する漢方の薬害

元々東洋の一角である日本においては、早くから東洋医学が高い支持を集めていました。
しかし、近年では、欧米においても、東洋医学の価値が注目され、漢方薬療法を取り入れる人も急増していると言います。

とは言え、何しろ相手は中国4000年の歴史が育んで来た伝承医学です。

以前にご紹介したように、日本の漢方医学も、何百年という年月を掛け、日本人に適した生薬や方剤が確立されて来ました。
それを昨日今日学んだ知識で巧みに操ろうというのは、元々無理があったのかも知れません。

欧米では昨今、漢方薬を服用したことによる肝臓障害や腎臓障害が相次いでいるというニュースが流れ、一つの社会的問題に発展しつつあります。

その事例の多くは、元々「肝障害や腎障害を引き起こす」と懸念されているハーブなどを生薬として誤って調合したケースが圧倒的多数! 

いかにもアメリカや西洋らしいトラブルです。恐らく、日本の漢方業界では考えがたいミスだと、関係者一同口を揃えて物申されそうな現象でしょう。

しかし、ハーブだの、アロマだのと言う言葉がもてはやされる現代日本においても、決して対岸の火事とは言い切れません。事実、重篤には至らなくても、ハーブの誤った飲食による事故は多々発生しているのです。

日本でも漢方薬の副作用は出ている

対岸の火事どころか、実は日本国内でも、市販薬として売られている漢方による肝障害発症は何例も報告されています。

なんと、あの正露丸ですら危険だというのですから、驚かずにはいられないでしょう。

他に、“風邪の回復を助ける生薬成分の風邪薬!”と謳われる「カイゲン」。
こちらは、特に抗ヒスタミン剤不使用で、眠くならないところからも、多くの支持を集めるロングセラー薬品ですが、これを飲んでも肝臓を痛める人がいるといいます。

さらに、効果の高い便秘薬として知る人ぞ知るという感じの「金鵄丸」などは、密かな愛用者も多いかと思われますが、すでに10名を超える死者を出しているというわけで、否が応にも注意を払わない訳にはいかないのです。

確かに、このような薬物性肝障害の発生リスクは、欧米に比べれば、厳しい安全基準をクリアした日本国内で製造や調合される医薬品においては、遙かに低いものと見られます。

  • とは言っても、それはあくまで「使用法や使用量を誤らなければ」という条件付きです。

加えて、この安全基準でセーブされないサプリメントや健康食品についての危険性は、海外と大差がないものと考えるべきでしょう。
ですから、前回も申し上げたように、漢方を飲み始めた事によって、発疹や激しい痒み、あるいは黄疸などが少しでも見られたら、絶対に服用は止めなければいけません。

そして、生薬の副作用によって肝臓がダメージを受けているかも知れないということを疑うべきなのです。

「薬物性肝障害」の危険性

漢方薬は、複数の生薬を調合した薬品です。

事と次第によっては、厄介な副作用を齎せても決して不思議ではありません。その一つが肝機能障害なのです。

しかも、漢方薬の副作用による肝機能障害は、自覚症状に乏しいため、発覚した時には、すでに重篤な状態であることがしばしばです。
そうなると、肝移植しか助かる道がないというケースも珍しくないのは知っておくべきでしょう。

  • こうした薬剤による肝機能障害は、一見人畜無害のように謳われるサプリメントや健康食品からも十二分に発症します。

そこで昨今、日本肝臓学会では、長年呼び続けて来た“薬剤性肝障害”という呼称を改め、「薬物性肝障害」と改名しました。
そして、最大の注意を払って服用するように、消費者側にも訴えているのです。

ましてや、漢方薬は立派な薬ですから、そのリスクは間違いなくあります。
次回は、漢方薬の副作用による肝機能障害について、さらに詳しくご紹介しましょう。

written by M.YAMAMOTO