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もう忘れたい…嫌な記憶に「蓋」をする方法。記憶を忘れるメリット。1/1

この場所に来るとあの時の記憶がよみがえってくる、 この曲を聴くとあの人のことを思い出す、 この匂い懐かしい… そんな風に、五感が記憶に訴える経験をする人は多いと思います。 特に失恋の記憶や、傷ついた記憶を呼び覚ますことが多いそう。そんな出来れば思い出したくない記憶、文脈や前後関係、関連する記憶を考え直すことで消せることがわかっています。

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記憶と物事を紐づけるもの

記憶を呼び覚ますのには、その前後関係や、関連するもの(特定の人や、匂い、場所等)が重要だ、と。古代ギリシャ時代から理論家は気付いていました。

しかし今回、米ダートマス大学とプリンストン大学の研究により、忘れるためにもその前後関係や関連性が重要だとわかりました。

画像と記憶を紐づける実験

被験者に森や山、海岸等の風景の写真を見せながら、ランダムな言葉を覚えさせた。

覚えてもらった言葉を忘れるように指示したり、覚えるように指示したりして、視覚(見せた風景)が、どのように被験者の記憶にバイアスをかけているのかを調べた。

 MRIで脳を調べ、風景が頭の中に現れたり、消えていったりする様子を観察し、言葉を覚え/忘れようとする際の関連性を調査した。


結果、言葉を忘れるよう指示された直後には、脳から風景に関する活動が“追い出されている”ことが観察できたのです。

つまり、おばあちゃんのことを忘れようとするときには、おばあちゃんの作った料理さえ忘れようとする、といったように、関連するエピソードや感覚を消そうとするわけです。
 
この風景に関する活動が活発かどうかによって、どの位の単語をのちに覚えられるかが測れるとのこと。
 
記憶に関する研究は、どう忘れていくか?よりも、どう覚えるか?に焦点を当てたものが多く、忘れることは悪と言われがちすが、ただ、忘れることが有効に働く場合もあります。

「忘れる」メリット

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の改善

PTSDは、命の安全が脅かされるような出来事(災害、事故、虐待、戦争等)により強い精神的衝撃をうけ、トラウマになってしまう病気です。

苦痛や、生活機能の障害をもたらし、不眠やパニック、フラッシュバック等が起きることもあります。
この治療に記憶を忘れる研究が役立つ可能性があります。

新たな知識を得られる

意識的に過去の記憶を忘れたり、新しいことを覚えたりできるようになれば、知識の習得も早くなるかもしれません。

嫌なことを忘れるためにできること 

① 映像を意識的に消す

  • 映像と記憶は密接に関わりがあります。

嫌な記憶も、実際の記憶がリアルにフルカラーで頭の中で再生されることが多いはず。
再生され始めたら、白黒にして、映像にボカシをかける努力をしましょう。

② 音楽をガンガン流す

  • 映像の次に記憶に直結するのが、音声です。

記憶が再生され始めたら、他のことが気にならなくなる音量で音楽をかけてみましょう。
 良い思い出は忘れたくない、悪い思い出は忘れたい。
完璧に分けることはできなくても、良い思い出を残す努力、悪い思い出を消す努力はできるのかもしれません。

ちなみに、長期的な記憶を作る要因は以下の二つだと言われています。

① ストーリー記憶
前述のように、何かに紐付けられている記憶は呼び覚まされやすいと言われています

② 繰り返す
反復することで、記憶は固定化します。

記憶は脳の中のニューロンに電気信号が流れることで再現され、その回数が多いと繋がりが強化されるそうです。これが記憶が定着してしまう原因です。


参照;