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幸せを感じて健康になろう!(第4回)「ドーパミン」のもたらす幸せと「オキシトシン」のもたらす幸せ1/1

前回、人が幸せを感じる時には2種類あって、人との交流や安らぎが齎す幸せは体に良い幸せ、達成感や夢の実現が齎す幸せは気を付けないとストレスを齎す幸せであるという事が分かりました。実はこれ、決して眉唾物ではありません。医学的にも理にかなった説なのです。

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というのも、これら2つの幸せをもたらす物質は全く異なるものです。

『dopamine(ドーパミン)』と呼ばれる神経伝達物質と、
『oxytocin(オキシトシン)』と呼ばれるホルモンの2種類に分けられるからです。


成功がもたらす幸せはドーパミンの仕業


ドーパミンというのは、近年よく耳にする言葉で、これが不足すると頭の働きが鈍るという印象をおもちの方は少なくないでしょう。

事実、ドーパミンは中枢神経系に存在する神経伝達物質で、運動機能やホルモンバランスを調節するだけでなく、学習能力の向上や感情コントロールも担っています。
つまり、これが低下すると、

意欲が衰え、頭の動きも体の動きも一気に悪くなる

という訳です。

認知症の一種である「パーキンソン病」は、このドーパミンの不足によって発症する難病だとも言われています。
意欲を奮い立たせるには、やはりドーパミンを多量に分泌する事が必要不可欠になってくるでしょう。

という事で、人は何か目標や夢を持つと、ドーパミンレベルを上昇させ、必死に取り組みます。
そして、その目標を達成したり、夢が叶った暁には、成功という幸せを手に入れるのです。

ですが、

神経を高ぶらせる興奮物質であるドーパミンは、過剰に分泌されると様々な副作用をもたらします。

まず、常に緊張状態となり、心身が疲労しますし、更なる目標や夢を求めるでしょう。
しかも、それは今まで以上に高い目標や大きな夢で、とどまる事を許さなくなります。

結果、暴走に繋がる事も多いです。
アルコール依存症やギャンブル依存症、あるいは、過食症などは その典型的例です。


コミュニケーションがもたらす幸せはオキシトシンの仕業


目標達成や夢の実現による幸せは、必ず事前に目的や欲求があってこその物種なのです。

そのため、結果が吉と出るか凶と出るかによって、その後のドーパミンの分泌量は大きく異なります。
結果が良ければ、益々分泌され、向上を求めますが、しくじれば一気に分泌量は低下し、意欲を失うでしょう。

いずれにせよ、

身体にかなりのストレスをもたらす事が危惧されます。

一方のオキシトシンは、近年ようやく注目を集めるようになって来た物質ですが、別名「幸せホルモン」や「抱擁ホルモン」とも呼ばれ、実に穏やかな作用を持っています。

そのため、身体への副作用もありません。
分泌されればされるほど心が安らぎ、ストレスが軽減されていきます。

その代わりに、ドーパミンのような強い刺激がなく、即効性に欠ける部分は否めないでしょう。
即ち、子供と遊んでいて、何となく楽しいなぁとは思っても、瞬間的に「ラッキー!」と叫べるような大きな感動に見舞われる可能性は極めて小さい、という事です。

ただし、その余韻を長く味わう事が出来、その間に徐々に心身の疲れが癒やされて行きます。


ドーパミンとオキシトシンは西洋薬と漢方薬


人として健康に穏やかな日々を送るためには、やはりオキシトシンが十分分泌されることが大切です。

しかし、前述のように、ドーパミンが不足すれば意欲低下が起り、仕事や勉強、あるいは趣味などにも悪影響を与えます。

つまり、

この2つの物質は、西洋薬と漢方薬のような関係! 

双方をCase-by-caseで巧みに使いこなす事が、最も充実した日々を送るさいだいのコツであると言えます。

ところが、ドーパミンは比較的容易に分泌させる事ができ、それによる幸せも手軽に感じられるのですが、純粋なオキシトシンの分泌による幸せを感じるのは、思いのほか難しかったりもします。
次回は、この2つの幸せをバランス良く感じるにはどうすればいいのかを考えていきましょう。

written by M.YAMAMOTO