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「ホスピタルアート」という活動1/1

無機質といわれがちな医療現場にアート作品を設置したり、壁に絵を描いたり、ワークショップを開催したりして病院内に温かい環境をつくることを目的とする「ホスピタルアート」という活動があります。

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ホスピタルアートを実行する「病院アートディレクター」という職種がありますが、「病院アートディレクター」は現場に携わる人々にヒアリングしてニーズを把握し、それに適う作家を病院に紹介したり、病院内でのワークショップ等を企画したりしています。

  • ホスピタルアートでできる オーダーメイドの癒しの空間

では具体的にどのようなことが病院に提供されているのでしょうか。

例えば病院の待合室やICUなどの壁に選定作家による心休まる色彩で描かれた壁画が制作されたり、病室のルームナンバーを記す温かみのあるナンバープレ―トを設置したり、難病や重度心身障がいの患者さんを対象とした絵を描くワークショップや、お医者さん・看護師さん・患者さんとその家族が共同で病院の一部を改修するといったプログラムを提供したりしています。

  • 癒しの効果

壁画を制作するにあたって、ときにはお医者さんや看護師さんからのリクエストによる絵柄を描くことがあったり、病院のスタッフが壁画の絵柄に筆を入れることもあったりするそうです。

目が休まる場をつくったり、手を動かしたりする場をつくることは、患者さんだけでなく精神的に厳しい環境にも立ち合うお医者さんや看護師さんなどにも癒しの効果があり、気持ちが和らぐこともあるとのこと。

また病院職員さんたちがよく通る院内の通路に、職員さんたちが筆を入れるなど直接制作に関わった壁画などを見ることは、その場所に愛着を持つようになることを促すそうです。

  • ホスピタルアートも徐々にデジタル化が進む?

絵によるアートもあれば、映像によるアートもあります。
最近ではデジタルの力が入るデジタルホスピタルアートなるものも注目を集めているようです。

デジタルの場合、絵のような手作り感を感じることはできませんが、表現の幅がグッと広がるのでできることも多くなります。

Digital Hospital Art(2:40)

病院アートディレクターはこういった病院の一部だけをアートディレクションするのではなく、ときには全館をディレクションして、院内のイスや壁紙など病院全体をディレクションすることもあるそうです。

日本ではまだ歴史の浅い職ではありますが、病院に温かみをもたらす動きを展開する病院アートディレクターという職は、超高齢化社会を迎える日本でますますニーズが高まる職になるのではないでしょうか。