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誰もが弱者になりうるからこそ実態を伴った施策を。「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法延長についての要望書」に団体賛同1/1

これは2002年に時限立法として施行され、 まもなく期限切れを迎える「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(以下、 ホームレス自立支援法)の延長を政府に対し求めるものです。

「ホームレス自立支援法」が果たしてきた役割

ホームレス自立支援法により、 多くのホームレスの人々が実際に支援を受け、 アパート生活に移行できるようになった他、 全国各地において民間の支援団体の活動が広がり、 同時に地方自治体等との連携も盛んになりました。

一方で、 自立支援法が定義する「ホームレス」は、 あくまで2002年当時の「いわゆる野宿の人」にとどまっています。

ですが実際には特に2000年代中盤以降、 ネットカフェやファーストフード店等で寝泊まりしたり、 友人知人宅を転々とする「ホームレス状態」の人が増加し、 支援の方法や目指すべき方向性についても急速に変化しつつあります。

「ホームレス自立支援法」が期限切れしてしまうことの「意味」

 残念ながら期間の定めがある時限立法として制定されており、 現在のところ政府は2017年以降延長の意思はありません。

その背景には、 2015年4月に「生活困窮者自立支援法」が施行され、 これまでホームレス自立支援法が担ってきたホームレス対策の各事業が、 この新制度に継承されたと(政府は)考えているからです。

しかし、 ここには大きな問題があります。

このままだと、 支援施策としての本来の趣旨である国の責任でホームレス数を調査し、 予算を講じ、 計画を策定するというプロセスが、 ごっそり抜け落ち、 消滅してしまうことを意味しています。

誰もが弱者になりうるからこそ実態を伴った施策を

私達は、 必ずしも現行のホームレス自立支援法が完璧な法律であるとは思っておりません。
この間の社会的・経済的変化に伴い、 その内容が変化していくことは望ましいと考えています。

しかし一方で、 今このタイミングで本法律がなくなってしまうことは、 本法律に依拠した調査結果をもとにした提言やパブリックコメントを届けることが不可能になることを意味し、 実際の支援の現場にいる人々の声を施策に反映するための法的根拠がなくなってしまうことを意味しています。

それは、 日本の生活困窮者支援の一端を担ってきたホームレス支援施策に対して、 とても大きな負の影響を及ぼすと考えます。

以上の理由から、
私達は今回「ホームレス支援全国ネットワーク」( http://www.homeless-net.org/ )の呼びかけに応じ、 団体賛同をおこなうことを決定いたしました。

もちろん、 本法律の延長にとどまらず、 ひとりひとりの状況に合わせた生活困窮者支援の施策をこれからも求めていきたいと考えています。