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難病「パーキンソン病」もやはり腸内1/1

難病であるパーキンソン病の原因が解明に近づこうとしている。カリフォルニア工科大学が発表した。

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  • 40歳以降に発症する確率が徐々に高くなる
  • 手足の震え、転びやすくなる、動きが遅くなる、歩行障害などが症状として現れる

パーキンソン病である。

高齢になるとともに発症率が上がり、認知症を合併することでも有名な難病の一つ。

脳の神経伝達物質「ドーパミン性神経細胞」の減少した結果、異常な形状の「αシヌクレイン蛋白質」の蓄積によって引き起こされると見られているが、なぜこうしたことが起きてしまうのかはハッキリとはされておらず、未だ原因不明の難病という解釈がされていた。

現在おこなわれているパーキンソン病の治療。
つまり、減少した脳内のドーパミンレベルを増加させる治療では、重篤な副作用も見られる場合もあるだけでなく、多くのケースで時間とともに治療効果が弱まることが難点とされているだけに、一刻も早いパーキンソン病のメカニズム解明が待たれている。

そんな中、Sarkis Mazmanian(カリフォルニア工科大学)が発表した。

パーキンソン病は、腸フローラ(細菌業)と密接な関係がある。

チームはまだ細菌の特定はできていないものの、マウス実験において腸内の微生物がミスフォールドタンパク質の蓄積に関与し、運動障害を悪化させることを見出している。

昨今、「クローン病は腸内細菌が原因である」と発表されたばかりだが、パーキンソン病においても「腸内細菌」である。
これはいよいよ、プロバイオティクスなどの腸に有益な治療の新時代が近づいている証明なのかも知れない。

Gut Microbiota Regulate Motor Deficits and Neuroinflammation in a Model of Parkinson’s Disease. – PubMed – NCBI

先の研究はマウス実験のものではあるが、ヒトに対しても関連性を見出している研究もすでに発表されている。

これはドイツ・ザールラント大学が 2016年8月26日に発表したものである。糞便のサンプルから、パーキンソン病に関係すると思われる腸内細菌の特定に成功している。

チームがパーキンソン病患者(34名)の糞便サンプルを定量PCRガスマストロフィーを用いて、短鎖脂肪酸(SCFA)および、細菌業の組成を分析した結果、
対照群と比較して、パーキンソン病の患者(糞便)において、SCFA濃度が著しく減少し、腸内細菌の主要な構成菌であるバクテロイデス門、健常者の腸内において豊富にみられるprevotellaceae属の細菌が減少しているのが確認されている。

Short chain fatty acids and gut microbiota differ between patients with Parkinson’s disease and age-matched controls. – PubMed – NCBI

ちなみに西洋人において、パーキンソン病患者の結腸直腸ガンリスクは逆に減少していたことが発表されている。

今後はアジア人を対象にした研究がおこなわれる予定である。

Association between Parkinson’s disease and risk of colorectal cancer. – PubMed – NCBI

written by 執事